ビールの作り方-初心者編(発酵編)

ビールのお勉強

実際にビールはどのようにして作られるのか?

大まかな流れ・・・製麦→仕込→発酵→濾過→瓶詰め

今回は発酵についての基礎をまとめていきます。
なお、以下の記事は、マイナビさんが出されている日本ビール検定公式テキストから引用させていただいております。

前回の記事で完成した麦汁の温度についてですが、加える酵母が上面発酵酵母なのか下面発酵酵母なのかによって変わってきます。
上面発酵の場合は15℃~25℃で、下面発酵の場合は約10℃前後であるようです。

麦汁と酵母の比率についてですが、麦汁100Lに対して0.5Lの酵母を添加するというぐらいが一般的な割合なようです。酵母1mlあたりに1,500万~2,000万個の酵母が存在するので、0.5Lとなると75億~100億個の酵母が入っていることになります。

酵母量が少ないと発酵が遅く、逆に多すぎてもバランスが悪くなることがあるので注意が必要です。
なお、酵母は発酵から3日で最も旺盛に増殖を始め、酵母数は4~5日目に最も多くなり、その後、酵母の凝集と沈降が始まります。

ここで、「酵母って増えるものなの?」という疑問を持ってしまいますが、その通り。発酵の過程で酵母は増えていくのです。
酵母とは丸い形をした5~10μm程度の丸い菌です。
この酵母菌は出芽細胞といい、自分から小さい芽のようなものを出します。それがだんだんと大きくなり、成長すると分離し、結果的には増えたように見えるのです。

さて、発酵の期間についてですが、これについても下面発酵は3~5日程度、上面発酵は1週間~10日程度と酵母の種類によって異なります。

こうして主発酵が終了してできたビールを若ビールといいます。
まだここで完成ではありません。というのも、若ビールはまだ熟成が十分ではなく、ビールにとって好ましくない香り、味なのです。
ネガティブな香りの一因となっているのは、ジアセチルという物質です。
ジアセチルはこの後も継続して熟成することによって別の物質に変換されることになり、不快な香りがなくなるのです。

ということで、若ビールをさらに熟成させて発酵させる後発酵が必要となります。
完成した若ビールを後発酵タンクに送ります。この作業をビール下ろしといいます。

熟成中にも発酵が進み炭酸ガスが発生します。
後発酵工程では、適度な加圧状態で徐々に冷却することでビール中に炭酸ガスを溶解させます。
炭酸ガスは炭酸をビールに入れる役割のみならず、ビールの特徴である泡を作り出す役割も果たします。
また、余分な炭酸ガスは少しずつ放出されるように管理されますが、その炭酸ガスには不快な香りをビール中から揮散させるという役割もあります。

今回はここまでです!


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